「予定どほりの余談に入りぬ」

2019年10月27日
日曜日
はれ

 午前中、『北村薫のうた合わせ百人一首』。
 大松達知という人の歌。


 〇さういへばなどと授業を中断し予定どほりの余談に入りぬ
 〇一クラスごとにととのひゆく余談 笑はせるとは騙るにも似て

 「さういへば」高校時代の先生は『余談』をよくやってくれたものだった。それがまた楽しくて、得るところも多かったように思う。授業ばかりというか教科書を読み上げるような教師は人気がなかった。
 今でも記憶に載っているのは物理の教師の『私はデモシカ先生』という余談。何か言い方はおかしいが、先生が気の毒になったのであった。

 しかし、あれらが『予定どほり』と知っていたら、今でも思い出せる余談として残ったかどうか。

 余談をする度にだんだん起承転結が出来あがっていく。各クラスで同じような余談をする教師の心の中に『笑はせるとは騙るにも似て』という思いがわき上がってくるのだろう。
 振り返ると高校生はそこまで思いがいたらなかった。

 終日在宅。