今朝も、ふと、目のさめしとき

2020年9月20日
日曜日
はれ

 終日在宅。

 午前中、NHK将棋。午後、NHK囲碁

 パソコン、『五柳庵』あれこれいじくる。
 しかし、である。これまで何らかの形で残しておいた作家の文章を名前別に一か所に集めることがこんなに楽しいこととは思わなかった。たとえばかなり昔、啄木の詩『家』が何とも切なくて切り抜いておいたのを、久々に読み返していささかの甘き情に浸ったのである。

 

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今朝も、ふと、目のさめしとき、
わが家と呼ぶべき家の欲しくなりて、
顔洗ふ間もそのことをそこはかとなく思ひしが、
つとめ先より一日の仕事を了(を)へて帰り来て、
夕餉(ゆふげ)の後の茶を啜(すす)り、煙草(たばこ)をのめば、
むらさきの煙の味のなつかしさ、
はかなくもまたそのことのひょっと心に浮び来る――
はかなくもまたかなしくも。

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 しばらくはこの作業である感覚が戻ってくるだろう、と期待している。