The Rime of the Ancient Mariner

2018年1月9日 火曜日 くもり 強風

午前2時に目が覚める。同5時に再びベッドイン。

午後から強風が吹く。 正午すぎ、家人が買い物へ。

テレビで映画「眼下の敵」を観る。 昔の映画の楽しいところは、何気ないところで何気ないセリフが出てくるところだ。 映画が始まってまもなく、海上駆逐艦の甲板で船医が、「この戦争は『老水夫行』を思わせる。」と独りごちる。 ホラ来た! 『老水夫行』とは何じゃいな。

/* 日本大百科全書(ニッポニカ)の解説 老水夫の歌(ろうすいふのうた)The Rime of the Ancient Mariner

イギリスの詩人コールリッジの物語詩。1798年に刊行されたワーズワースとの共著『抒情民謡集』の巻頭を飾った。時は中世。眼光鋭い白髪の老人が婚礼客を引き留めて、身の上話を始めるという枠入り構造になっている。  「私」が乗り込んだ船は嵐(あらし)に吹かれて南氷洋に至り、アホウドリのおかげで氷海を脱出するが、「私」はいわれなく鳥を殺してしまう。その呪(のろ)いで太平洋の赤道直下で船は静止し、仲間たちが死んでゆくなかで、「私」はひとり苦しむが、海蛇を祝福したとたん風が吹き始め、故郷に帰り着く。以後、老水夫は放浪の身となって、己の罪と罰と許しの物語を人に語らずにはいられない。  特異な宇宙感覚、人間の実存的危機意識、夢魔的な言語操作などのゆえに、ロマン派文学の傑作とされる。[高橋康也 『斎藤勇・大和資雄訳『コウルリジ詩選』(岩波文庫)』 */

 

「老水夫行」を読もうと思うならネットで検索すればいっぱい出てくる。たとえば 「英語多読の個人的な記録https://blogs.yahoo.co.jp/straysheep_no603722/23681618.html

ところでこういった詩などは欧米の基本的教養で、小学校あたりで教えるものだろうか。 意味も分からずとにかく暗唱させるという教育方法は、子どもにとってその時は苦痛でも将来的に大きな利益となることは事実。 基本的教養なんてほんとはそんなもんかなあと思うね。

これで思い出したけど、戊辰戦争のとき秋田藩士と大村藩士の間で言葉が通じなくて、ほとんど謡のような言葉を使っていたとか。これも謡という基本的教養が日本の武士の間にあったからだろうな。